インターンで飛び込んで見えたビジネスの世界、アトツギの世界
一般社団法人ベンチャー型事業承継
インターン生
坂本有伽
2000年和歌山県和歌山市生まれ。中学高校時代は陸上競技部に所属し、キャプテンを務める。2020年関西学院大学社会学部に入学。現在は、消費社会学のゼミで「ファン」の消費行動を研究中。2021年7月一般社団法人ベンチャー型事業にインターン入社。イベントのマネジメントやKPIの管理/分析、その他事務作業等に奮闘中。また、ベンチャー型事業の他、株式会社SASIのマーケティングチームにて、クライアントの新規事業における広告運用を行っている。
学んできた理論を実践に移したかった
ピエール
まずは簡単な自己紹介として、現在の業務内容について教えてください。
今は二つのイベントの企画立ち上げ、マネジメントをしています。一つは関東の自治体主催の新規事業開発イベントで、もう一つは当社団企画のピッチイベントです。あとはアトツギU34(オンラインサロン)の日々の運営管理と、KGI・KPIの分析と考察、その他の事務作業という感じですね。
リリー
ピエール
一般社団法人ベンチャー型事業承継に興味を持ったのはどういうきっかけだったんですか。
少し遠回りな言い方にはなるんですけれども、私は大学に入ってから、ジャンルを問わず、さまざまな本を読むようになりました。中でも、これまであまり触れていなかったいわゆるビジネス本の内容にすごく興味を持つようになったんです。またそれとは別に、陸上競技をやっていた経験などが原体験となって、理論と実践の両輪が大事だということをずっと思ってきました。それで、ビジネスに関しても本で理論を学んできたものの、一方で実践の場はなくて、インターンという形で実践できる場があれば、と探していたんです。それで、高校時代の先輩ミライさんの紹介でこちらを知りました。
リリー
ピエール
なるほど。今の話の「実践してみたい」というところでいうと、「特にこの本」に影響を受けたとかありますか?
メジャーな本ですが、USJをV字回復された株式会社刀の森岡毅さんの本ですかね。森岡さんの本で学んだことは、当時の自分にとって大きな刺激になっていたと思います。
リリー
ピエール
そういう蓄積もあって、インターンの募集が始まったときに自分も飛び込んでみようと思ったんですね。実際にインターンに入る前、仕事の内容などにイメージはありましたか。
いろいろと新しいことをしているところには魅力を感じていました。それから、自分自身の考えやアイデアをアウトプットする機会が多そうな会社だと感じたことも、応募の決め手になりました。
リリー
ピエール
リリーにはめちゃくちゃいろんなことをやってもらっているので、アウトプットが多すぎるんじゃないかとちょっと心配ですけど(苦笑)。特にこれが得意だという分野はありますか。
得意というわけではないかもしれないんですけど、もともとマーケティングという分野に興味をもって入ったということもあるので、何かしら戦略を考えて、「こうしたらこういうふうにいくんじゃないか」みたいな仮説を確かめていく部分は、やっぱり楽しいなと思います。でも、実際にマーケティングを実践できているかどうかは正直分からないです。本当のマーケターという存在がなかなか近くにいないんですよ。だから、自分の中で「それっぽい」ことをやっているような感じでしょうか。
リリー
実践の場で初めて見えたこと
ピエール
リリーもアトツギなんですよね。「事業承継」という言葉は身近なものなんじゃないですか。
そうですね。私は他のことに興味が向いてしまっているので、自分自身が家業を継ぐつもりはないんですけど……。事業承継がどういうことか、というイメージはしやすかったです。「スタートアップを支援する」という文言はよく見かけますけれども、そうではなく、日本にたくさんある家業をもっと動かしてもっと盛り上げよう、そうすれば地殻変動が起こせるんじゃないか、っていう考え方はおもしろいと思っています。
リリー
ピエール
イベントをメインで担当し日本全国のアトツギをみてきた今、アトツギに関する印象ってどうですか。
なんというか、自分が思っていた以上に明るい世界だと思いました。地味なイメージや古臭いイメージを持ってしまっていた部分が自分の中にあったんですけれども、蓋を開けてみたら、それこそアトツギ甲子園とか、もうキラキラしてて。
リリー
ピエール
そんなふうに言ってもらえるとすごくうれしいです。では、実際にアトツギ支援のイベントを担当してみてどうでしたか。
一番つまずいたのは、本当に基本的な部分かもしれないです。例えばメールの送り方であったり、言葉遣いであったり、それからミーティングでは何をどう伝えるべきなのかといったことで、いざとなるとわからないということが多々ありました。すごい失敗をしてしまったこともあって…でもそれらの失敗の中で学んだことはとても多いです。何より、それを許容してくださっている周りの方々には本当に感謝しています…。
リリー
ピエール
でも、リリーは本当に僕らと同じことをやっているので、すごいです。視座も高い人だと思います。イベントも、リリーは失敗したと思っているみたいだけど、僕からしたら十分な結果的だと思っています。見ているこちらからすると、ゴタゴタみたいなものもまったく感じなかったですし。ともかく、「頭でわかっていても実際にやってみると意外とうまくいかない」ということがあったのなら、いい経験ですよね。
そうですね。これも理論と実践ですね。おそらく、教えてもらったことを「なるほど、なるほど」ってメモしていただけでは結局できなかったと思うので、実践の場を与えてくださることで、本当に良い学びができているんだと思います。
リリー
ピエール
次にどんなイベントを担当するかは決まっているんですか。
一つはワークショップのイベントです。1DAYセミナーを担当したことはあるんですけど、今回は2DAYsのワークショップで、セミナーとは違って参加型イベントです。参加者を集客するイベントは初めてなんです。それからもう一つはピッチイベントです。関わる方や機関が結構多くて、目標とする集客数も含めて、自分の中では大規模なイベントだと感じています。
リリー
ピエール
今年も忙しくなりそうですね。
世界を広げ、「いい人」に出会い、いい仕事をしたい
ピエール
今後、何か学んでいきたいことがありますか。
ひとつプライベートの大きなイベントとして、就職活動があります。就職活動のように様々なフィールドの社会人の方々に接する機会ってなかなかないんだろうなと思っています。なので、この先出会う方々との対話の時間はすごく大事にしていきたいです。また、自分にとって何が一番大事なのか、仕事だけではなく生活もすべて含めた上で、どういうキャリアを歩んでいきたいか。こういうことを考え直すすごくいい機会だなと思っています。幅広い意味で学ぶ年にしたいです。
リリー
ピエール
僕からするとリリーは、この社団の活動を通じていろんな世界(アトツギ、メンター、行政・自治体など)を見ちゃって選択肢が多過ぎて悩んでいるような様子も見受けられるんですけど、それぐらいいろんな情報を吸収していっている感じはありますか。
そうですね。社団に来て選択肢が広がっちゃった感じがしますね。
リリー
ピエール
今年は就活も進めつつ、自分の世界を引き続き広げていく感じですね。
そうですね。
リリー
ピエール
なるほど。じゃあ最後にうかがいますが、こんな人たちと仕事がしたいっていうのは何かありますか?
はっきりと思っているのは、「いい人」と一緒に働きたいということです。めちゃくちゃざっくりした言い方ですけど、ベンチャー型事業承継で一緒に働いている方々は、私にとってすごく「いい人」なんですよ。仕事をする上では、どういう「仕事」をするかっていうのももちろん大事なんですけど、「人」という部分は第一に持ってきてもいいぐらい大事だと思っています。ジルが言っていたことなんですが、「いろんな企業やいろんなところと関わって、渡り歩いてきたけれど、やっぱりいい人と仕事をしないといい仕事は出来ない」。とてもシンプルな言葉ですが、本当にそのとおりだと感じています。
リリー
■取材した人
ピエール
某大手銀行に就職。その経験を活かし、アトツギベンチャーと金融機関の、次世代のあり方を世に問うべく、メディアに取り上げられるような案件をアトツギと実現することが目標。