2022.10.28
マクアケ

「ピッチに出たら世界が変わった」――ファイナリストたちのマクアケピッチ参戦記

本記事は2022年8月27日に開催された「優勝者は手数料が無料/マクアケ挑戦権獲得アトツギピッチ」のファイナリストが大集合して今回の挑戦について語った座談会の様子を記事にしたものです。

新規ビジネスローンチ直前に舞い込んだ案内

ゴードン
ゴードン
まずは簡単にご自身と家業のご紹介をお願いします。
大分の臼杵市で操業している後藤製菓の5代目の後藤亮馬です。
生姜煎餅、臼杵煎餅を主軸にいろいろな煎餅を製造しております。
いまは生姜の自社栽培を初めていて、有機生姜で新しい新規事業に取り組んでいます。
後藤さん
後藤さん

大阪市で和装かばんの製造をしている、巽クレアティフの高柳実といいます。
これまでOEM一筋の会社でしたが、いま新規事業が進行中で、予定では10月からMakuakeでスタートします。
高柳さん
高柳さん

片岡勧です。広島市でスクールバッグの製造と販売をしている片岡商店の5代目です。
うちのバッグは耐久性抜群なので、スクール以外の市場にもどんどん殴り込みをかけていこうといま動いています。
片岡さん
片岡さん

福岡県柳川市で水門を造っている乗富鉄工所の乘冨賢蔵です。
水門の需要が減っているので新規事業としてアウトドアに参入し、いま2年目ぐらいです。
ほかにも九州の町工場の自助組合のようなものを展開したり、精力的にいろいろやっているところです。
乘冨さん
乘冨さん

ゴードン
ゴードン
今回ピッチに参加されたのは、どういうきっかけだったんですか。
私の場合は、Makuakeに新商品を出そうとしていたタイミングでピッチの告知があり、ちょうどいいと思ったんです。
それと、アトツギ甲子園に書類審査で落ちて悔しい思いをしたので、リベンジの意味もありました。
乘冨さん
乘冨さん
自分もMakuakeデビューを決めていた段階でピッチの案内を受けて、今後の布石として、できれば優勝してスタートを切りたいと、プロモーション的な意味もあって参加しました。
あと、以前アトツギ甲子園で初めて出場したとき、応援してくださる方がすごく集まったんです。今回の新規事業にあたっても皆さんの応援を少しでも集めたくて参加しました。
後藤さん
後藤さん
僕の場合も、新しいビジネスモデルのかたちが見えてきているところで告知があったのがきっかけの一つです。今回は自分のビジネスのタイミングと合致して「いける!」と思える、堂々と出せそうなものができていたから、打って出ました。
高柳さん
高柳さん
ゴードン
ゴードン
やっぱりタイミングってありますよね。片岡さんはどうですか。
以前からイベントをずっと見ていて「楽しそう、いつか出てみたい」という気持ちがあり、また自分もギフトショーに新商品を出すことが決まっていたので、その前哨戦というか経験を積む場にしたいと思ったので出場しました。
アウトプットすればするほどどんどん自分の言葉が洗練されていく実感が、今までの経験則からありましたので。
片岡さん
片岡さん

 

 

たくさんの応援とたくさんのアドバイスに助けられて

ゴードン
ゴードン
ピッチ当日やピッチの準備を通して学んだこと、あるいは印象に残ったのはどんなことでしたか。
ピッチのたびに思うことなのですが、当日に至るまで本当に得るものや学びが多いです。
まず、自分はビジョンアウトなブランディング目線でずっとやってきましたが、ピッチではマーケットインの考え方が入ってくるので、自分の苦手なところに対する学びができている気がします。
それから、社内外のいろいろな方々に練習にお付き合いいただいてフィードバックを頂きます。
いろいろな意見があるからこそ、何を変えるか、または変えないかも選べるんですよ。
もしメンターのお一人だけからご指摘を受けたら、それをそのまま受け入れてしまっていたと思います。
後藤さん
後藤さん

僕も、当日までいろいろな第三者の方に見ていただいて、ブラッシュアップの機会をいただけたのは本当に貴重な学びだと思いました。
普段は自分のプレゼンを見てもらう相手に父親か母親しかいなくて、結局不毛な争いに発展してしまうんです。
だから目線の近い人たちにフィードバックを頂けたのは、スライドを練り上げる上で大変参考になりました。
片岡さん
片岡さん
ゴードン
ゴードン
ピッチでのメンタリングって一つ上の視座からアドバイスがいただけますよね。
アトツギの方にとって、とても有効なアドバイスだと思います。
確かに。自分は斜陽産業にいるので「状況が苦しいから新しいことをしなければ」という思考になっていましたが、「自社にこういう強みがあるから新しいことを始めた」という、ポジティブな視点の重要性を教えていただきました。
また、オーディエンスの反応も学びがあります。質問に答える中で、どういった言葉が刺さるのかヒントが得られました。
この意味でもピッチに出られて非常に良かったと思います。
片岡さん
片岡さん
ゴードン
ゴードン
高柳さんはいかがでしたか。
4分は長いようですごく短かった、というのが第一印象です。その4分の中にスライドを詰め込んで、スライドを見ないでしゃべれるようにしようと、移動中もずっと練習をしていました。
それが体にしみついて、後日、別の場で突然プレゼンすることになったとき、覚えていたことをそらで言えたんです。それがすごく良かったですね。
高柳さん
高柳さん
4分は短いと、僕も思いました。最初の段階では10分ぐらいの内容になっていましたね。
いろいろな方にアドバイスを頂けたお陰もあって、なんとか収めることができました。
われながらいいスライドができたと思っています。
ものすごく勉強になって、レベルアップもできました。
乘冨さん
乘冨さん
いろいろな方からアドバイスを頂けたのは、ピッチに出て良かったことですよね。
今回のピッチを機にたくさんの方と連絡を取って、皆さんとのつながりが深まったり、応援を頂けたり、本当にいろいろな方にお世話になりました。
高柳さん
高柳さん
ゴードン
ゴードン
つながりが深まったと言えば、皆さんも当日にすごく仲良くなっていましたね。
要はバトル漫画みたいなもので、真剣に戦い合ったからこそ仲良くなれる、分かり合えるというのがあったと思います。この感覚、分かりますかね(笑)。
片岡さん
片岡さん

 

ひしひしと感じた運営陣の温かさ

運営の方々に当日お会いしてみると、皆さんめちゃくちゃ動きまわっていたので、「われわれのためにこんなに動いていただいている、こっちもフルパワーを解放しなきゃ」と思わされました。
普段のメッセージなどからも運営の皆さんの真剣味がすごく伝わってきたいたし、「自分も本気で挑まなければ」と高ぶりました。
片岡さん
片岡さん
至れり尽くせりでした。メールにも「頑張ってくださいね」といった温かくて思いやりのある一言が入っていて、印象に残っています。
それと当日は、事務局の女性の方がピッチの開始前に窓から見える観光名所を教えてくださって、リラックスできたのですごく良かったです。
エヌエヌ生命さんのビルは景色がよくて、こんな場所でピッチができるのもうれしかったですね。
高柳さん
高柳さん
運営の皆さんは、本当にアトツギファーストで寄り添って支援してくださっていたと思います。
ピッチが終わったあとも「oneチームでアトツギを応援する」ということがひしひしと伝わってきました。とても感謝しております。
後藤さん
後藤さん
ゴードン
ゴードン
ありがとうございます。われわれも皆さんが主役だと思って動いているので、運営冥利に尽きます。

 

一歩を踏み出すことは自分にしかできない

ゴードン
ゴードン
最後に、これからピッチへの参加を考えている方へメッセージをお願いします。

ピッチは、自分の思いを多くの人に発信できる貴重な場だと思います。
人に真剣に話を聞いてもらえるのは、すごく価値があることです。
僕はスライドを作り込んだり、とにかく練習したりしていましたが、それは、上手にしゃべろうというよりも気持ちをぶつけに行こうと決めていたからです。
ハートでぶつかっていったら響く人には必ず響く、そう思っています。
準備を通して自分と向き合うことができたのもすごくよかったですね。
高柳さん
高柳さん
やっぱりアウトプットをしないと。もんもんと頭の中で考えているだけでは、絶対に洗練されないでしょうね。
ピッチにエントリーして、アウトプットせざるを得ない状況に追い込まれて、出て、叩かれて、洗練されて……アウトプットするたびに強くなれるという手ごたえを今回は感じました。
そういう意味で、完成度が2割や3割でもまずエントリーしてみたらいいのではないでしょうか。
何かを真剣にやれば、見てくれた人は何かしら返してくれる。僕が伝えたいことはそれに尽きるかと思います。
片岡さん
片岡さん
第1回アトツギ甲子園のタイトル「一歩踏み出せば世界は変わった」通りだと思います。
僕はこれまでピッチに出たことはなくて、登壇して話すのも苦手なタチでしたが、勇気を出して一歩踏み出したあとは本当に世界が変わっていました。
応援してくださる方が増えた、自分がレベルアップした、ビジネスをブラッシュアップすることにつながっていることを実感しています。
悩むのなら一歩踏み出したほうが絶対にいいです。
それに、未完成でも運営の方が本当に手厚くサポートしてくださいます。
後藤さん
後藤さん
ゴードン
ゴードン
まさに、踏み出してさえいただければサポートできることはたくさんあります。でも、一歩を踏み出すことはその方にしかできないんですよね。
ピッチで得られるもの以上に、踏み出せば自分の“普通”が変わる、ということは大きいです。発信すること自体はピッチじゃなくてもできると思っていますが、ピッチに出たら見えてくるものがあります。
例えば、それまでは自分の周りにいなかったような、野心を持って本気で取り組んでいるたくさんの人たちと出会い、そして、だんだんそういう人が周りにいることが自分の普通になってきます。
それから、準備のタイムリミットが決まっている、人に見られる、短い時間内で伝えなければいけない……こういう状況に自分を追い込むことで、強制的に事業と向き合わざるを得なくなり、それが事業を加速させます。
乘冨さん
乘冨さん

ゴードン
ゴードン
踏み出した人たちにしか見えない世界があって、その空気が当たり前になると、もっと挑戦できる、進んでいけるというのはすごくいいメッセージですね。
ありがとうございます。

 

〈本事業はエヌエヌ生命保険株式会社による特別協賛頂き実施いたしました。〉

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