全国初開催となったAW北九州！
アトツギのアトツギによるアトツギのためのイベントに
熱狂した参加者たちの様子をお届けします。

 

■概要

日時：2022/9/23（金）～9/25（日）
会場：COMPASS小倉　（会場協賛）
参加者アトツギ：約９名　(最終日ピッチ観覧：約40名)
ファシリテーター：糸川郁己
オーガナイザー：白石周朔・吉本龍太郎・島田直弥・江越雄大
サポーター：春田康秀・山岸勇太

 

【Day1】

AW(アトツギウィークエンド)初開催の場は、創業や新規事業などへの自治体の支援が厚く、意欲的な人のつながりも強い北九州。会場を提供してくださったのは、創業支援の中核施設として場と提供しているCOMPASS小倉。まさにAW初開催にうってつけの場所です！

このような会場で３日間イベントを開催できるとは、運営メンバーも参加者ももちろん気持ちが高まります！

 

 

〈アイスブレイク〉

まずはアイスブレイクがてらに、言葉は発さずジェスチャーのみでお互いの誕生日を伝え合い誕生日順に並んでチーム分け。みなさん流れるように誕生日を伝え合い、ひとつの間違いもなくパーフェクトで並んでいました。

 

 

チーム分け後は、ふたつの単語を掛け合わせたビジネスアイデアを模造紙1枚に表現し発表。単語から考えられる課題と解決策を仮定し、チームでビジネスアイデアを考えました。実現可能性は横に置き、アイデア広げて由に発想していきます。制限時間内に模造紙にアイデアを表現するため、焦りながらもワクワクする時間を過ごしました。

 

 

〈3分間ピッチ〉

その後は、参加者の家業をベースとしたそれぞれの夢と志について、ひとり3分でプレゼンをしました。すでに家業に入って仕事をしている方、家業に戻る予定で現在は別の仕事で修行をしている方それぞれが想いを発表します。それぞれの環境や立場は違えど、共通するのは家業を自分事にしていることでした。

 

会場は熱い気持ちのまま1日目を終了し、いよいよ翌日からアイデアを形にしていく週末のはじまりです！

 

 

【DAY2】

2日目は、4人×2つのグループにわかれたアトツギが、普段自分たちが感じている“痛み”（=課題）について書き出すワークから始まりました。個人や会社としての課題をグループで書き出し、今回のアトツギWeekendでフォーカスする課題の候補を並べていきます。

次に解決したい3つの課題を選定し、今後は“Crazy8”という手法を用いて解決策のアイデア出しを行います。“Crazy8”は1つの課題に対する解決策を1分×8回で8つ考える手法で、ブレストと違ってまずは1人で案出しを行うことが特徴です。Googleでも採用されている方式で、ブレストよりも効果的だとか。

 

課題と解決策が決まったら、事業として形にするため、アトツギキャンバスシートに書いていきます。基本的にはリーンキャンバスと同じ形式ですが、主要指標に代わり“家業の経営資源”という項目があり、アトツギならでは視点です。なんとか形にしながら、ここまで午前終了です（時間的には結構ハードです笑）

 

〈コーチング〉

午後からは自分たちが考えた事業案を先輩アトツギにぶつける“コーチング”の時間。コーチは、勝山自動車㈱ 廣石社長、熱産ヒート㈱ 川口社長、㈱クアンド 下岡社長の3名で、新規事業に造詣が深い方々です。あくまでコーチングなので答えではなく問いをいただくのですが、“本当にそれは課題なの？”“これについては考えた？”など鋭い視点の問いで多くの気づきがありました。

“案は悪くないけど、この事業やりたいの？”と言われてアイデアが白紙に戻ったチームも…。

＜コーチの皆様（敬称略）＞

・川口　千恵子（熱産ヒート株式会社 代表取締役社長）

・下岡　純一郎（株式会社クアンド　代表取締役CEO）

・廣石　敏文（勝山自動車株式会社 代表取締役社長）

 

〈森若社長の講座〉

さあどうしようと頭が混乱してきたところで、17時から㈱シリコンバレーベンチャーズ 森若社長にお話いただきました。アトツギ兼起業家の森若社長からは、いま世界で起きていることを学びました。“家業で海外に進出したい！“というアトツギが出るほど、高い熱量と刺激をいただきました。

 

改めて新しい視点でワークに取り組みながら、19時半からはファシリテーターの糸川さんより、翌日に向けたプレゼン講座をしていただきました。ピッチ資料というと資料の美しさに目がいきがちですが、まずは文字だけで意味が通るかを確認しようという本質的なお話が、ピッチ準備に大いに活かされました。

 

朝から夕方まで、頭をフル回転しているアトツギ達は、間食に「クラウン製パン」さんのパンと「ネジチョコラボラトリー」さんのネジチョコを食べて、脳へエネルギーを補充しました。

最後に、21時までチームでピッチに向けた準備を行い、DAY2は終了となりました。
（が、会場出た後も1時間以上残って話し合うチームもあったようです笑）

 

【Day3】

3日目はこの週末で生まれたアイデアをカタチにするラストスパート！！ピッチに向けて参加者の熱気がさらに高まります！午前中は、チーム内で手分けをし、資料を作成する人がいたり顧客にアンケートをしたりインタビューしたり・・・何をやっても自由です！

各自お昼ご飯を食べた後は、各チーム、ピッチに向けて最後の追い込み！とにかく時間との勝負です。時間ギリギリまで仕上げていきます。

 

午後は、最後のまとめと発表準備の同時進行です。発表のための会場設営が始まった後も立ちながらパソコンを操作したり発表練習をしたり、最後の最後までもがきます！

 

〈最終ピッチ〉

最後のプログラムとなる、3日間で考え抜いたビジネスプランを発表します。会場には、スポンサーの方や観覧者の方含め約40名もの方々が集まり、アトツギ達も緊張している様子。今回は2チームが発表しました。

5分間のピッチの後、10分間の質疑応答の時間が設けられました。
「家業ならではのことを課題として設定」したチーム「タノウコウ」。個人が感じた課題を家業のリソースで解決する「ノジー」。全く違った方向性の2チームでした。

ジャッジ(審査員)の方々から「同業他社との違いは？」「信憑性はどうやって担保するのか？」と厳しい質問が飛び交い、「課題の設定については共感するが、肝心のソリューションがイマイチ」と厳しい評価を受けるチームもありました。

 

＜ジャッジの皆様（敬称略）＞

・江上　喜朗（ミナミホールディングス株式会社 代表取締役社長）

・小泊　勇志（グランド印刷株式会社　代表取締役社長）

・大上　博行（一般社団法人ベンチャー型事業承継 事務局長）

〈結果発表〉

優勝チームは「ノジー」。愛犬のための完全オーダーメイドのフード提供DtoCサービスです。リーダーが、超がつくほどの愛犬家で、自身が感じる「ペットフードにより引き起こされる愛犬の健康問題」を解決したいとの思いからサービスが作られました。またこのフードの原料・材料はチーム内のメンバーが持つ家業の飲食・食品のネットワークから調達可能なため安心安全な素材が提供されます。

二位のチームは「タノウコウ」。製造業が抱える「特定の人しかできない仕事」を可視化し、脆弱性が認められる業務を別の従業員が兼務できるようサポートするウェブサービスです。こちらのチームのリーダーは家業が製造業であり、自身が家業内で抱える課題を解決するものとしてサービスを作りました。

 

【懇親会】

結果発表が終わった後は集合写真を撮り、最後の懇親会です。共にこの3日間を過ごした皆さんで自分とお互いを讃え合います。

アトツギWeekendの元になったStartupWeekendのことで盛り上がったり、互いの家業のことについて話し、盛り上がる人たちもいました。

 

〈オーガナイザーアトツギの感想〉

「白石周朔　有限会社白石工業」

参加者アトツギの真剣な顔、楽しそうな様子を見て、無事開催できて本当に良かったと思いました。私自身、AWの企画から参加を通して、家業で結果を出したい、新規事業に挑戦したいという想いがより一層強くなりました。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

 

「江越雄大　株式会社博水」

振り絞る三日間だった。考えては振出しに戻り、考えては自信を無くし、考えては自問する。たくさんの壁があってもなんとかチームで3日目には最低限の形にする。そんな過程で強いチームや会社ができていくんだろうと思ったので、家業に持ち帰りたいと思います。

「島田直弥　島田電子工業株式会社」

2日目の夜までチームとして案がまとまらず大変な状況でしたが、課題に真剣に向き合うことが突破口を開くと改めて感じました。またその過程は苦しくも楽しいものなので、同じ気持ちと熱量で家業にも向き合い続けたいと思います。

「吉本龍太郎　中特グループ」

StartupWeekend経験者として、アトツギにもチャレンジングな風土を盛り込みたいという想いで進めていました。最高の取り組みだったと実感しています。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。

 

最後に、本会にお力添えくださったスポンサー及び共催の皆様を紹介して開催レポートを締めさせていただきます。

［スポンサー］

※法人格除く五十音順にて記載

税理士法人TAパートナーズ 様

株式会社ハピクロ 様

株式会社ラック 様

 

［フードスポンサー］

※法人格除く五十音順にて記載

クラウン製パン株式会社 様

ネジチョコラボラトリー（オーエーセンター株式会社） 様

 

［会場スポンサー］

※法人格除く五十音順にて記載

COMPASS小倉　様

 

［共催］

福岡ひびき信用金庫 様

一般社団法人ベンチャー型事業承継 様

 

［後援］

北九州市 様

公益財団法人北九州産業学術推進機構 様

 

【イベントページ】

https://awkitakyushu.doorkeeper.jp/events/138994